疾患

冠性T波はなぜ左右対称になるのか?電気生理学的機序から深掘り

冠性T波 心筋梗塞に伴う特徴的な心電図所見の一つに冠性T波(coronary T wave)があります。冠性T波は一般に深く、尖鋭で、左右対称性の強い陰性T波として知られています。 しかし、なぜ心筋虚血によってT波が陰転するだ...
疾患

ST上昇は心筋虚血でも心筋梗塞でも起こる? ST変化と虚血・梗塞の関係を深掘り

ST上昇 心電図を勉強していると「ST上昇は心筋梗塞を意味する」「心筋虚血ではST低下が起こる」と説明されることがあります。 しかし、実際には心筋虚血でもST上昇は起こりますし、心筋梗塞でもST上昇が認められない場合があります...
疾患

右脚・左脚は電気的に絶縁されている?メカニズムを深掘り

刺激伝導系 心臓の刺激伝導系は、洞結節から房室結節、ヒス束、右脚・左脚、プルキンエ線維を経由して心室筋へ興奮を伝えています。ここで、次のような疑問が生じます。 右脚・左脚は周囲の心室筋から電気的に絶縁されているのか? ...
疾患

右脚・左脚とプルキンエ線維の境界はどこ?両者の違いを深掘り

刺激伝導系 心臓の刺激伝導系は一般的に次の順番で説明されます。 洞結節 → 房室結節 → ヒス束 → 右脚・左脚 → プルキンエ線維 → 心室筋 この説明を見ると、右脚・左脚とプルキンエ線維はそれぞれ明確に区別された構造...
疾患

ヒス束の「ヒス」は人物名?発見者と心臓刺激伝導系の歴史を深掘り

ヒス束 心臓の刺激伝導系を学ぶ際、必ず登場するのが「ヒス束(bundle of His)」です。房室結節から伝わった興奮を左右の脚へ伝える重要な構造ですが、「ヒス」という名称が何に由来するのか知っているでしょうか。 実は、ヒス...
疾患

房室結節間路は本当に存在するのか?100年以上続く論争を深掘り

はじめに 洞結節で発生した電気的興奮は右心房内を伝わって房室結節に到達します。この洞結節と房室結節を結ぶ経路として従来の心電図や生理学の教科書では次の3本の房室結節間路(internodal tracts)が紹介されてきました。 ...
疾患

痩せ型では反時計回転になりやすい?体型と心電図の回転の関係を深掘り

体型と心電図の回転 心電図の解説書では一般的に「肥満型では時計回転、痩せ型では反時計回転を示しやすい」と説明されることがあります。しかし、この2つの関係は本当に同じ程度の科学的根拠に裏付けられているのでしょうか。 実は、肥満と...
疾患

心拍数が速くなると右脚と左脚の不応期が逆転する? 原著論文を深掘り

はじめに:右脚の不応期は左脚より長い? 心房期外収縮(PAC)や心房細動などで生じる変行伝導では左脚ブロック(LBBB)型よりも右脚ブロック(RBBB)型が多く認められます。その理由の一つとして一般に右脚の不応期が左脚より長い傾向が...
疾患

なぜII誘導やV5誘導で測定するのか?QT延長の測定を深掘り

QT間隔を測定する誘導 QT間隔は心室の脱分極開始から再分極終了までの時間を反映する心電図指標であり、QT延長症候群や薬剤性QT延長の評価に重要です。12誘導心電図では一般的にII誘導やV5誘導がQT間隔の測定に用いられます。 ...
診断基準

「R波の1/4以上」はどこから来たのか?異常Q波の診断基準を深掘り

異常Q波の診断基準 異常Q波の古典的な診断基準として一般に以下の2つが知られています。 Q波の幅が0.04秒(40 ms)以上 Q波の深さがR波の1/4(25%)以上 しかし、なぜQ波の深さはR波の「1/4」な...