1Frって何mm?【由来から解説】

Fr ( French:フレンチ)

「Fr」はカテーテルやシースなど筒状の物の直径(外径)を表す単位です。カテーテルのサイズを標準化して比較しやすくするために使われます。「Fr」は「フレンチ(French)」の略であり、会話の中では「6フレ(Fr)のカテーテル」などのように使用されています。

1Fr = 1/3mm、3Fr = 1mmとなります。Frの値が小さいほどカテーテルは細く、大きいほど太くなります。例えば、6Frのカテーテルは直径2mm(6×0.33mm)となります。

フレンチスケールでは、カテーテルの外径(mm)に3をかけた値がFr単位となります。例えば、直径2mmのカテーテルでは「2 × 3 = 6Fr」となり、逆にFrから直径を求めるには、Frを3で割ります(例:6Fr ÷ 3 = 2mm)。

1Frって何mm?【由来から解説】

由来

「フレンチ」という名称は、19世紀のフランスの医療器具製作者、ジョセフ・フレデリック・シャルリエール(Joseph-Frédéric-Benoît Charrière)に由来します。シャルリエールは、パリで活動した著名な外科医であり、医療器具の設計・製造に多大な貢献をした人物です。

当時、医療器具のサイズ表記は国やメーカーによって異なり、混乱を招いていました。シャルリエールは、これを解決するために、直径を1ミリメートルの3分の1(約0.33 m)を1単位とするスケールを考案しました。シャルリエールがフランス人であったため、このスケールが「フレンチスケール(French Scale)」として広まり、彼の名前にちなんで「Fr」と呼ばれるようになりました。

外径と内径

注意しなくてはいけないのが心カテで使用するシースの場合です。シースも単位としてFrが使用されていますが、シースのFrは「内径」を表しています。カテーテルの場合は「外径」を表しているので、7Frのシースには7Frのカテーテルが挿入可能になります。

1Frって何mm?【徹底比較】

同じFr数でも外径なのか内径なのかは注意しておきましょう。多くのシースは「外径=内径+2Fr」です。7Frシースでは外径は9Frということになります。Glide Sheath Slender®(テルモ)はシースが薄いため6Frシースでは外径は7Frとなります。いずれにしてもシースを表現するFrサイズよりも外径は大きくなるので、止血の際にはそれだけの穴が空いていることをイメージできるとよいですね。

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